172 ― 恋文 ―


【人】 旅団✡肘笠雨 ワタヌキ

[雨音を聞きながら、水彩絵具を混ぜました。
 絵具の匂いが、そっと染みこんでいきます]


[彼の瞳は、珍しく鋭くありませんでした。
 むしろ、何かを思い出しているような表情をしていました]


[病院から出られない女の子>>25と出会ったのは
 10年も前でしょうか。
 どのようないきさつだったのか、記憶は薄れてきていますが]

[小さな女の子を喜ばせようと、彼は絵を描きました。
 病院では絵具は使えませんでしたが、鉛筆と消しゴムで、沢山描きました]

(30) 2015/10/19(Mon) 16時半頃

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