ああ。
[>>24歩きながら壁の触手の視界を追っていると、奥の廊下で蹲る男を見つけた。薄く笑う。
震えてはいるが、その目にはまだ理性の光が見える。
さほど時間も掛からず捕捉できる距離。しかしただ会うだけでは、つまらない]
[触手の目でさらに周囲を見回して、付近にオークが一匹、寝こけているのを見つける。気張りすぎて体力が切れた後らしく、様々な体液が付着した下半身を晒したままだった。
壁から触手をずるりと生やすと、その肩を小突いて起こした]
仕事してくださいね。
[起こされたオークはなまこのように口を尖らせた後、いささか脂肪の多い身体をのそのそと動かし始める。その眼はぎらぎらと飢えて落ち着かない。
動きも頭も鈍いオークが、彼に気付くか気付かれるか、さてどちらが早いだろう。
彼を挟撃する位置へと、あえてゆっくりと歩みを進めた**]
(29) 2016/06/04(Sat) 09時半頃