わんこぉ[死人のように冷たい体から、吐き出される腸と血の塊は熱いまともに被り、老人は呆けたように呟いただんだん視界がぼうとなり、折り重なるように狗の傍に倒れた背中には老人の脚が突き刺さった狗と狗の腸を被った老人が目覚めたときには、白衣の男の姿はなかった]くすりぃ、逃げよった。わんこぉ、さがさんといかんのぉ。[その言葉を狗が理解できたかどうかはわからないが老人は未だ片足のまま、ずるずると体を引き摺り くすりを 捜す]ほかん肉も探さんと…女ァ どこぉいった。[ふと、きょろりとあたりを見回す頭の中、ずっと聞こえていた声がひとつ 消えた**]
(28) 2011/05/18(Wed) 05時頃