勇者様は、お馬鹿さんなのです。
ミームは、勇者様が守れれば、ミームの命なんて、どうでも良かったのです。
[ドナルドを見つめ、ぽつり呟く。でも、ドナルドがそんな人だったからこそ、ミームは好きになったのかもしれなかった。
勇者様は、もういない。いなくなってしまった。
世界を守る代わりに、たった一人のミームを守って、いなくなってしまった]
これでは、自暴自棄にはなれないのです。
[世界を守るはずだった命で、今ミームは生かされているのだから。
粗末にしてはいけない。最善を、尽くさなければいけない]
ミームには、荷が重いのです。
[それでも、やらなければならない。
ミームに向かって、うるさいと言い放ったホリーとオスカーのやり取りを見守って、現れた先生を制止するホリーを見つめて]
それが、ホリーさんの答えなのです?
だったら……邪魔なのです。
(28) 2015/04/26(Sun) 11時頃