180 【突発】午前二時のシンデレラ


【人】 信徒 オーレリア

-古塔・1F-

[集められたのはオーレリアを合わせて10数名の女ばかり。それからされのは耳を疑う宣告。

言っていることがあまりに無茶苦茶で現実味がなかった。扉が閉まる前、最後に見た『彼』の顔は引きつり、魔王のよう。

急速に冷めていくのが分かる。彼はそういう人間であったのだ。恋した王子の姿は偶像であり、妄想であったのだと。男に夢をみすぎた処女の愚かさがよく分かる恋であったと思った。

この年まで純潔を保ったのも、女性の鑑とも言えるほどの性格を努めてつくったのも、没落した自分の一族を憎み続けたのも、毎日祈り続けたのも、全部全部全部彼のためだった

悔しくなり爪が食い込むほどに手を握りしめた。]

(28) 2016/01/12(Tue) 02時頃

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