[急激な変化に驚いて、逃げようとする黒猫の尻尾を掴む]
力を失ったとは言え、世界《モノガタリ》を見て来た者よ。
お前の絆《チカラ》も貸してもらおう。
[暴れる猫に引っかかれながらも、現夢輝月《ムーンリット・シャドウ》を掲げ]
名を示せ、黒き獣の使者よ。
不吉の象徴から希望の御璽となり、凶兆を吉兆の導きとせん――、
[白金《しろ》き闇が、黒猫を包む。
それは自身の巨躯を越える、巨大な光に膨れあがる。その強大な質量に、大地が少し震えた]
[――やがて現れたのは、巨大な黒き獅子。勝利の象徴。
落ち着かない視界に惑う姿に、十字架を振り、混沌《シアワセ》の息吹を振りまいた。
ごろごろと喉を鳴らす所作は、猫と同じのまま。十字架が蒼く光ると、その姿が変幻し首輪となる]
[†デメテル†を抱えその巨体に飛び乗ると、神門《ゲート》へと黒き脚が跳躍んだ**]
(27) 2013/06/08(Sat) 15時半頃