………、ふぅん。
てっきり、"爆発" するのは得意技かと思っていたが。
[そうしてふいに調子の変わった声>>19に、軽い咳と共に息を整えながら相槌を打つ――ついでに、軽口もひとつ添えて。
此処からは樫木の表情はよく見えなかったから、いつも調子のよい彼が今、どんな顔でその言葉を吐いているのかは想像が出来なかったけれど。
すっかり落ち着いた息で、数度呼吸を繰り返し。
背もたれにもたれたまま、動く窓の外の風景に視線をよこしながら此方もまた声量を落として言葉を紡ぐ。]
それでも、口は大事だろう。
……口が上手ければ、その分機会に恵まれる。話せないよりもずっと羨ましいさ。
[そう、話せなければ伝える事すらも出来やしない。伝えたい事があったとしても、言葉が出てこなければ相手には何も伝わらない。
中身が何も無かったら、と樫木はそう言うけれど。それは裏を返せば、中身があれば印象に残りやすいという事だ。
樫木の言葉とて、そりゃあ軽口も多いだろうが、それだけだとは思えない。]
(27) 2015/11/20(Fri) 04時頃