はっきりと、それでもはやく口にされるコトバ>>8は、トゲをうった『少年』へかえすようにとげをのばすのです。
ほとんど、くものすのようになった雪に足をとられていた『少年』には、それのすべてをさけるほうほう、なんてありませんでした。
右のうでにとげが生えて、それをつたうようにしずくがながれていきます。
…… ところで、その人が “れい” の体 ── おおよそ中については、人のそれと同じでしょうか ── について、そこそこのちしきをもつならば、そろそろふしぎに思っているかもしれません。
余りに、インクのこぼれるものが少ない、ことには。
「ぅぅぅあぁ、 …… っい、たい、
もう嫌だ、いたいのもこわいのも嫌、」
ぐすぐすなく『少年』は、まさしく子どもでしかありません。
けれど。
(26) 2018/10/14(Sun) 14時半頃