………、この咳は、風邪じゃあなくてお前の所為だが。
まったく、何時もながらいきなり笑わせ、……る、ッ…な、って言ってるだろう!?
[背をさすってくれる手>>18には、感謝が二割と残り八割は勿論恨み。
大きく息を吸って、何度か押し込んだ笑いにホッとして溜まった息を吐き出そうとした瞬間に、またしても飛んでくるのは茶化すような樫木の言葉。
前半は、"別の意味" で息が詰まり――だって正に、自分が今その厄介な病を患っているのだから。
お陰で妙に緊張してしまえば、最後の〆の言葉に文句の途中で再び咳き込んでしまった。
流石に二度も笑いを堪えさせられれば、息苦しいことこの上ない。
息苦しさと酸欠とで僅かに上気した顔のまま――あまり顔には出なかったと信じたいが――怒鳴りつけるように文句の続きを紡いだのなら、仕切り直すように荒く一度息を吐いた。]
(26) 2015/11/20(Fri) 04時頃