[一旦、表情を冷静なものに戻す。口調も少しだけ、冷静に。冷静にものを言うには、まだ顔は赤いのだけれど]
……本当はさっきのさっきまで、君に殺されてもいいと思っていたんだ。でも、そういうわけにも行かなくなった。
ちゃんと帰ろう。帝。
君はそうじゃなくても僕は初めてだ。……相手が君であることに異存はないが、こんな世界で、っていうのは勘弁願う。
[ふんわりとした眼差しで、諭すようにそう言って。
……ふと、廊下の窓際に立つ彼ごしに、黒板が目に入った。>>0 >>1
彼が自分の考えへの答えを言うより先に、窓際に詰め寄る。]
……芙蓉………?
[そこに映っていたのは、ここから消えた5人目のクラスメートに間違いなかった。
喚ばれたのは8人だったはず。つまり残りは………]
僕と帝と、鷹谷か………
[残り、3人。残り、3人しかいないのだ。
―――もうそろそろ、覚悟を決めなければならないのだろう。
―――この世界での、自分の命の処遇を] **
(25) 2015/04/08(Wed) 17時頃