ー 教会 ー
[張り出された用紙を見て、僕は視線を落とした。]
クラリッサか……。
[もしもこれでクラリッサが本当にいなくなったら、エリアスさんの言った『死者の惨劇』が、有効だったと証明されたことになる。僕は信じてない。きっと今頃、ロビーにに集まったみんなとまた騒ぎを起こしているはずだ。
それよりも重要なことは、票の入り方だった。僕は心のどこかで、みんな誰かの名前を書けないんじゃないかと思っていた。そんなことはあり得ないと思ってもいたけれど、例えば全員が自分の名前を書いて、幽霊だけが他人の名前を書いて、ひとりは犠牲者がでるかもしれないけれど、それで幽霊が特定できる可能性だってあった。]
……みんな、夢をもう信じてるんだ。
誰かがいなくなってしまうとしても、それを特定したいんだ。
[認めなきゃいけない。クラリッサが本当にいなくなってしまっていたら、僕も。]
間違えたらいなくなる。
正解したら現状維持。
……そんなもんだよな。
(25) 2013/02/07(Thu) 18時半頃