人狼議事

219 The wonderful world -7days of SAIGAWARA


【人】 座敷守 亀吉

[そんな手紙をやった君は、来てくれただろうか。
俺はどうにも人に好かれ難く、ついて来てくれた唯一の有難い君に己の子を任せなければならぬ。
物好きとも喩えるような俺に、それでも友であってくれた事をとても感謝しているのだ。
不甲斐ない事だとは思うが、病床に付いてこれほどまで永い間起きる事が叶わぬとは思わなかったのだ。
そうして。
どうしてかな、まだまだ幼な子の我が子の顔が見えずして、俺は手だけが随分と温かく感じる事を薄ぼんやり思った。

…それから暫くとしない内に、俺は戻らぬ人となる。

それは、少年の物心が付いて数年程度の、まだ分別を何にでも引ける程の齢でもない頃の話、だった。]


[あれから10年少しが過ぎて、あの時の少年は青年となり大学生をやっている。
妻と会話する時間はめっきり減って、けれどそれを責める筈もなく毎日共に過ごしている。

否、青年は薄らと感じ取っている。
剣の道を志し、段を有し、大学に通いながら師範補佐という役割を難なく熟し、家事に於いても手伝わんとする。
その度に、母親は礼を口にしながらも目線を己が子から逸らすのだ。
俺に、見た目の似てしまったその青年から。]*

(25) 2017/06/09(Fri) 00時半頃

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