―回想・夜の礼拝堂―
わかります。
[はっきりと頷く。繰り返し求めても求めても出ない答え故に、人は神を信じ、また疑うのだろうか。
それでは神は一体?と思う気持ちは結局の所、彼の言うジレンマに近いところから発せられている気がした]
葛藤なく、与えられた者をただ素直に信じたなら楽だろうと、言われました。
けれど僕はそうは思えません。その素直さは……神を騙る悪魔に通じやすい、そう、おもいます。
僕にはそこに神がいるとは信じ切れません。
ここでそう言ってしまえば僕には信心がなく悪魔に通じると言われるかも知れません。
[静かに蝋燭の炎を見ながら言うと、言葉を一度切っては深呼吸して]
神を作ったのが人であるならば悪魔を作ったのもまた人であるのでしょうか。
そうであるなら神も悪魔も、人の心の中にこそあって…どちらの手を取るのかは個人の判断にゆだねられている、様な。
[傲慢ですかね、と緩い声で聞かれればいい絵とゆっくりと首を振る。ただ信じなさいと言われるよりも、チャールズの言葉は受け入れやすかった]
(24) 2014/06/23(Mon) 14時頃