まあ、良いのです。同じパーティーになることもないなら、考えをすり合わせる必要もないのです。
[そう言って、口を噤む。平民と貴族。田舎娘と貴族。分かり合えるとは思わないし、その必要も特にない。
ちらりと怒りの感情らしきものを浮かべたフィリップに、かすかに言いすぎたかとも思うが、撤回するつもりもない。
秀才と天才は違う。残酷に聞こえてしまうかもしれないが、それを言うならば多分、フィリップの掲げる平民と貴族は違うという考え方だって残酷なのだ]
はい、ミームはヒーラーなのです。
ですが、謝罪は必要ないのです。
[弱者というカテゴリーに分類されたことくらいわかる。それに対して何かを思うこともない。興味がない。
ミームにとって重要なのは、ミームにとっての勇者様の隣りのポジションだけだ]
ふむ、長話をしたのです。
そして、大体わかったのです。
[少なくとも今、この教室内に、ミームにとっての勇者様はいない]
だから、ミームは失礼するのです。
(24) 2015/04/19(Sun) 18時頃