―― 現在・大広間前 ――
[ それぞれの寮が列を成し、その先頭には監督生が。ジリヤの嫌いなスリザリン寮の男子監督生はディートリヒ、隣に並べば心底嫌そうな顔をしてただろう。
そこで――…スリザリンの生徒が言っている言葉が聞こえてきたのだ。 ]
「マグルの校長がとうとう死んだとか、こちらとしてはお祭りだよ」
「ほーんと、今まで何であんなのが校長だったのか分からない」
は……?
(死んだ…?パルック先生が?そんな、まさか、そんなこと――…)
[ もう聞かされている者もいたのだろう。しかし、ジリヤはまだその言葉を受け入れ難く、ただの行き過ぎた冗談だと――…そう思いたかった。
マグルにも関わらず、彼が校長にまで成り上がったのは努力したからこそ――…。ジリヤのことをとても認めてくれていたし、個人的に尊敬していたのでそれが事実でも嘘でも耐えられない。 ]
……ッ…!そこのあなたたち、集会前よ…口を慎みなさい!
[ ついカッとなって他寮の生徒を叱ってしまったが…。やってしまった…と、決まりの悪そうな顔をして前を向こうとすればヴェスパタインが再び視界に入った。 ]
(23) 2014/08/30(Sat) 12時頃