――――――――――――――――ピィィィィッ
[鷹の鳴き声だ。夜、彼らは泣かない。餌乞いの声に顔をそちらへと向ければ朝日をつれて、ゆっくりと旋回するオオタカの姿を遠目に確認できた。]
……朝?終わった、の……?
[そう言えば、自分刃立ち尽くしているだけなのに、ドールが攻撃してくる気配がない。
夜中から、ずっと動き回っていたつけか、足がガクガクする。それを叱咤してアムネシアに向かおうとして、試しに一つ。]
鷹用の餌、確かあったよね、持ってきて。
[そうドールに頼めば、ぎこちなく城へと足を向けるそれに安堵の溜息をつき、幹に寄りかかる。今座り込んだら当分立てなさそうだった。
2分でドールは餌を持ってきた。それを手に、指笛を鳴らせば、ゆったりと鷹が降りてくる。
脚に括りつけられている紙筒は目に入っていたが、少し開けるのが怖い。
腕に止まった彼に餌を与えながら、ゆっくりとアムネシアへと歩き始めた。]
(20) ハチドリ 2014/02/08(Sat) 14時半頃