[昨夜判明したのは、ワンダだけが家族そろってこられないわけではない、ということ。だって最後の一人はマリオの姉ではなく、ワンダだったのだ。手伝いを頼んではうちにきている小さな小さなマリオは、姉と一緒に集められたわけではなかった。彼もまた、たった一人の家族と離れ離れにされてしまっているのであった。――今、傍らで娘のベッキーが袖を握っている。だからこそ、余計にその事実が不憫に思えるのだ。] マリオ一人くらい、今から兄弟と同じグループに 移してやってもいいんじゃないのか。 子供なんだぞ。こんなに不安がってるじゃないか。[しかし、この進言も相槌ひとつで一蹴された。話し合いの後、すぐにマリオはコルクボードにメモを貼っているようだった。]
(20) 2018/07/25(Wed) 02時頃