118 冷たい校舎村【R15】


【人】 さすらい人 ヤニク

―数ヶ月前―

[夕暮れの教室。
静まり返る教室で行われていたのは、文化祭の実行委員決めだった。ほとんどの役職は決まったが、なかなか決まらない役職もまた、あった。

衣装係である。
人数分の衣装を考え製作を行うとなると、かなりの時間と労力を要する役職だ。しかも受験前となると、避けられてもしょうがないだろう。

一人は柚木に決まったが、もう一人が決まらず教室内は膠着状態だった。

…やろうと思えばできないことは、ない。

目指している大学に成績が足りていないこともなく、また製作する技術がないこともない。
ただ昔、手先が器用ということでからかわれ、喧嘩にまで発展したことがあったため、切り出すことに躊躇していた。

しかしそこで聞こえてきた自分の名に、耳を疑った]

(20) 2014/04/06(Sun) 00時半頃

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