― 回想 ―[希望して入隊した、対魔組織。持って生まれた俊敏さ。与えられた武器は手甲鉤。リーチの短さを補うため、風遁の術も訓練していた。「魔」から、人々を守りたい。その情熱は、傍から見れば、いくらか鬱陶しいものだったのかもしれない。配属された対魔部隊では、徐々に浮いた存在になっていった。その溝は徐々に深さを増し、余所余所しい態度はやがて無視へと変わり、ついには決定的な虐めになった。夢に見て憧れた世界は、こんな場所だったのか。絶望したその時、救ってくれたのが、キルロイだった]
(20) 2016/06/04(Sat) 02時半頃