――……ッ、この糞餓鬼!!
約束は守れと何度も言っただろうが。さっきの今で破る奴があるか、えぇ!?
[渾身の力を込めた拳骨を、坊主の頭の上へと落とし。聞こえよがしに舌を打てば、怒りを孕んだ眼差しを坊主へと向ける。
肺に溜まった息を、大きく長く、吐き出し。あぁ、クソ。お前さんのせいでまた煙草を落としてしまっただろう。]
あれだけ言ったろうが、……クソ。
考えておく話はチャラだ、いいな。二度と顔を見せるな。
[坊主が例え呻こうと、決して宥める事はせず。腕を組んで坊主を見下ろし、怒気を含んだ声で告げる。
約束は、約束だ。破ったのならそれ相応の処罰をしてやらんと、と。
もしも坊主が腕を伸ばして来たとしても、決して触れさせずに。眉を寄せたまま、伸ばされた手を振り払っただろう。
――それでも。暫くして呼吸がまともに出来るようになったのなら。
坊主に向けて手を伸ばし、さっき拳骨を落とした頭を自分の胸に抱き寄せて。]
(19) ねこんこん 2015/04/12(Sun) 13時頃