もちろん、対価はお支払しますよ。魂などいくらでも差し上げます。それ相当の覚悟は持ち合わせているのですよ。
[そういつもより強気に出てみる。悪魔は油断していい相手でないことぐらいわかってた。二ィと笑った悪魔にいい予感などしないがもはや引くこともない。絡むような声色に持ち上げられた顎。覗き込んだ碧の瞳を瞬きもせず見つめ返した。微かに震えた声色は悪魔へ恐怖とは違う。底知れぬ自らの強欲への嫌悪だった。]
貴方に力があるのなら、どうか私の満たされない欲を満たしてください。何十年と生きても、この願いが叶うことはありませんでした。
[砂漠のように水を求める欲望。人間の罪。この欲を満たすことができるのなら、どんなことでもできると思えた。
──抽象的だったのは自分でも本当の願いがわからないから]
(19) 2014/12/25(Thu) 01時半頃