友人――ではあると思ってたんだけど。
[突然斬りかかってくる友人……が、いないわけでもないので彼女の言葉を否定しきれないが、それ以上に、]
ちょっと、状況が読めないんだよなぁ
[くるりと威嚇するように大刀を回し、上空を飛ぶククリと叩き落とすように振りかぶると――そのまま、何もとらえずに宙を切る。彼女の能力を知っているからか、驚きは顔に浮かばなかった。
それ以上に、彼女が何を考えているのか。それが読めないのが、どうにも不可解で。……こちらから彼女に斬りかかるには、少し、ためらうぐらいには理解できなかったのだ。]
――――……あれ、話したことなかったっけ。
誰にも譲れない、大事な大事な探し物がある、って。
[すっと、瞳を細めると。強く地面を蹴り、相手に向かって低空で飛びかかると、左下からの一閃の構えをとる。
――こんなことしといて、なぜその問いを。口で聞くより体にきいた方が早いと思ったまで。]
(18) 2014/11/11(Tue) 00時頃