救済
[望みを問われ>>4即答する。逸らされない相手の視線に、一度、黙す。
マドカといい、この目の前の少年といい、なるほど異世界から勇者の器をもって召喚されるものは相応の気概を備えているようだ。人間側の希望として担がれているであろう「勇者」を警戒し、尖らせていた気配を幾らか和らげる]
……お前はずっとそこで、ペラジーの嘆きを聴いていたな
ならば我々がなにに怒りなぜ人間を憎むかは朧気にも掴んでいるだろう
そうして棲み処を追われ、傷つき、
行き場を失くしさ迷った魔族は、魔物は、動物は、精霊は、
哀しみと人間への憎悪を抱きながら、わたしの元へ救いを求め集まる
わたしは、わたしを頼り救いを求めてきたものたちの心を掬いたい
その為ならばどんな手段も選ばない
そうして幾度も路を試行錯誤して辿り着いた結論が、人間の殲滅
共存を検討したこともあったが、人間が拒んだ
[王都の方へちらりと視線を向け、戻す]
(17) 2013/11/21(Thu) 01時頃