[丁寧に白衣を畳んで、寮母室へ真っ直ぐに向かった。
片手で軽くノックすれば、寮母さんが出てきてくれて]
これ、えーと、落し物……?
白衣が落ちてるってどういう状況かわかんないんですけど
預けてもいいですか?
[そう告げると寮母さんは、ぽんと手を叩いて
それは重石さんのものね、と笑みを浮かべた。]
へ!? 重石先輩って、えっと、確か、風紀委員長の?
[彼女は「そうそう」と頷いて、本人に届けてくれないかと頼まれた]
おー、それはむしろ歓迎です。あたしも重石先輩には、その、挨拶したかったんで。部屋を教えてもらえれば。
[そうして寮母のマリアおばちゃんから重石先輩の寝泊りしている部屋を聞くと、そちらへ向かうことにした。白衣のポケットに何か入っているような気がするが、人のものを勝手に探るのも良くないだろうと、そのままに。
ただ、時間が時間なので、翌朝の方がいいかとも思案しつつ。]
(16) 2017/02/02(Thu) 02時半頃