277 黄昏草咲く出逢い辻


【人】 聖愛色同胞 ノッカ

……ふう。

すごい風、でしたね。
綺羅星さ……

[かばうように顔の前に上げていた腕を下ろして、目の前にいた付喪神に話しかけるが。]

あれ…………

[風に煽られ、繋いでいた手を離したのが悪かったのか。
幻だったかのように彼の人の姿はなく。

それだけではなく、辺りの風景も変わっていた。
水の流れる音は近くになく、先程いた場所よりも暗く、鬱蒼とした森の中のようだ。

暗闇の中、黄昏草だけがひっそりと光を放っていた。]

(16) 2020/06/04(Thu) 01時半頃

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