……ふう。すごい風、でしたね。綺羅星さ……[かばうように顔の前に上げていた腕を下ろして、目の前にいた付喪神に話しかけるが。]あれ…………[風に煽られ、繋いでいた手を離したのが悪かったのか。幻だったかのように彼の人の姿はなく。それだけではなく、辺りの風景も変わっていた。水の流れる音は近くになく、先程いた場所よりも暗く、鬱蒼とした森の中のようだ。暗闇の中、黄昏草だけがひっそりと光を放っていた。]
(16) 2020/06/04(Thu) 01時半頃