脳が覚醒したのが自覚できたので、僕はまずこのまま眠り続けるのが正解か間違いかを考えることにした。
すると眠くなってきたので、恐らく起きるのが正解なのだろう。次の問題は目を開けるか否かだ。これは即答できる。開けるべきだ。眼鏡は?
体を起こして最初にするべきことは?
無数の問いかけに、僕はひとつひとつ答えを出していく。間違いは嫌いだ。間違うくらいなら無回答としゃれこみたいところだけど、生憎無回答もテストでは間違いと同じであって、つまり、今日という1日に満点をつけようと思ったら、僕は常になにかに答えを出したいかないといけないのである。
まずい。
起きるための問題に時間を使いすぎた。
早く、食堂に行かなくては。
既に朝食の設問は終っているだろうが、追試の可能性は否定できない。
飛び起きる。寝癖もそのままに部屋を出る。
それが正解だ。
「……お腹すいた。脳にカロリーが足らないよ」
(16) 2013/02/02(Sat) 19時半頃