あら、お邪魔ではなかったかしら?
[ヴァンピールの男は傍にいただろうか。ともかく、まずは人間と話してみない事には仕方がない。身なりや言動からは先ほど踊っていた少女ほどの身分には見えなかったが、薄く唇に弧を引いたまま話しかける]
そう。ジュース……果汁ね。ありますわよ。誰か。
…葡萄でよいかしら?それとも林檎?
[リクエストがあるなら近くの侍従を呼びつけ、グラスに入ったジュースを持ってこさせる。彼がどぎまぎしているのは何となくわかったが、場慣れしないせいだろうと考えた]
レン…ね。私はコリーン。アネストリエ家のハイエルフ。…といっても、何の事やら、ですわよね。
ともあれよろしくお願いしますわ。
[少々汗臭さを感じる。言い換えれば野味だろうか。なるほど、生命力は強そうだ]
私も今日のため、陛下に呼ばれましたの。
どのような殿方がいらっしゃるかと思ってはおりましたけれど。
……それで、レン。貴方、陛下のお言葉を聞いてどう思いましたかしら?
殿方の夢が叶う、といったところかしらね。それとも帰りたいかしら?
(16) 2018/11/27(Tue) 23時頃