[後で帰ったらドールに手配させよう、そんな事を考えていると、新たに書き加えられていく情報に意識が引き寄せられた。]
……え?ナニ……?何が起こってるの?……――トレイル?え?やめて、何しているの?!
やめろっ!!!!!
[頭を揺らす悲痛な叫び声と、人工的なシャッター音。
何かが焼けているような發音、肉を食む粘着質な水音。
そしてドールのさざめきと部隊長のうっそりした笑い声。
音しか聞こえないけれど、想像がつく光景に堪らず叫ぶ。
驚いたように餌を求め近くに寄ってきていた鳥獣が飛び退った。肩に乗って甘えていた彼も、驚いたように顔を覗きこんでくる。
けれど、そんな事に気付く余裕はなく、]
酷い、あんたこそ悪魔だ……!
[口元を抑え、こみ上げる胃酸を飲み込む。副将の時の拷問も眉を顰めたものだが、それよりも更に酷い。仲間であることも怒りを倍増させているのだろう。]
何か……
[彼らとの最後の邂逅も程ほどに、城へと急ぎ駆け戻った。]
(15) 2014/02/06(Thu) 22時半頃