―間の世界・廊下―
[窓の側へ寄りかかったり、頬をガラスに押し付けたりしている加賀宮>>8の近くに、緊張感が不自然に欠けた早瀬>>3が通りかかる。
その表情は相変わらずの微笑で、歩く姿はふんわりと柔らかいもので。
普段よりも若干冷たく妙に抑揚のある声が加賀宮へと呼びかける。]
………やあ、加賀宮。
悩んでる、って風じゃないねえ?
[うっとりとしている、という形容は加賀宮を評するには正しかったろうか。
間違ってもナイフの先が加賀宮に当たらないように注意しつつ。
果たして彼と目は合うだろうか。]
さっきは取り乱してしまってすまなかったよ。
………隣に立っても良いかい?
[自然な口調。不自然なまでに自然な口調で加賀宮に呼びかける。
早瀬をよく知っていた身であるならば、今の早瀬が明らかにおかしいことは分かるだろう。
口調にしろ態度にしろ、普段の早瀬とはどこか明らかに違っていて。それでいて、恐怖という感情があるわけでもなさそうだった]
(15) 2015/04/06(Mon) 23時半頃