[少しの沈黙の後、何やら納得するような声。]
あん?どうしたって……――おい!?
[脚を払われると気付きはしたものの、熱くなった身体が追い付かない。ぶれる視界の中で見えたのは、悪い事をするときのリツの顔だ。大人びた顔になっても、その雰囲気は変わらない。
尻もちをついたような姿勢に、笑い声が降って来る。
肩の辺りに腕を突かれると、触れられてもいないのにぞわりとした感覚がして身をすくめた。
見下ろす顔は、ビルで見た時よりも余裕があるように見える。
舌の赤さに期待をしてしまう自分にも戸惑って、は、と困惑した息が漏れた。
最後とは、つまりあのビルの続きということか。今は直円も居らず遊ぶ理由はない筈なのに、弟の方はなんだか楽しそうで考えが読めない。
触手で絡め取られてもいないのに、逞しくなった弟を前にして逃げ出せる気がしなかった。]
っ、まじで、言って――ん、ふあ、んぅぅっ……!
[滑りこんできた舌は前の時ほど薄くはない。けれど器用に舌に巻き付いては、紋様を刺激して身体をひどく疼かせた。*]
(14) tomming 2016/06/18(Sat) 17時半頃