なんだよ、急いで来てみれば。
オレたちがJさん抑えてる間、二人でお楽しみだったのかよ。
[低く、冷たい声が出た。
目の前の熱を貪ることに夢中な二人には、その声も届くか分からない。
オレだけだって、誰彼構わずは違うって、言ったくせに>>>2:153
あの時、オレの時は、軽蔑したくせに>>1:426
キルロイは点滴を外され、亀吉の裏には目的がある。
そんなこと、気付けるはずもない。ただ、豪雨のような感情の嵐で心が乱される。
―― もう、元には戻れない。
>>2:42今度こそはっきりと、そう思う。
もう、戻れない。キルロイとも、亀吉とも。
臓腑に沸いたこの怒りを、何を持っても沈められそうにない。
せっかく、亀吉と和解できたのに。その後悔よりも、怒りのほうがずっと、ずっと強い。
しばらく呆然と立ち尽くしていれば、後ろに影流の姿>>367]
(14) 2016/06/13(Mon) 16時頃