[>>7躾、と称されるそれであっても、直円から齎されるものは全てご褒美にすり替わる己にとっては、羨ましいとしか思えない。
要するに、Jが早く従順になれば己の番が回ってくるのだと解釈して、口内に挿入した指先を更に奥へと押し込んだ。
興が乗れば、足元に黄色の水溜りがあることにも構わず、一歩足を踏み込んで。
喉奥の震える感触が指先から伝わっても、ぐ、と押し込んだまま引き抜くことはしない。
同時に空いたもう片方の手は、触手の粘液を塗り込めるように肌の上へ。
特に念入りに刺激するのは、そこに色づく濃い色の突起だ。
ぐに、と親指で押し潰したり、強く抓んだり、弄びながら、上目遣いにJを見る。
その顔が屈辱に歪んでいようと、快感に塗れていようと、己にとってはどうでも良い。
ただ――――。]
……こんな風にJに触れられるとは、思わなかった。
[己を見なかったJを恨むでは無く、最早未練も残されてはいない。小さく漏れたのは、純粋な興味と好奇心の欠片だ。
あの、傲慢で、強欲なJが、己のままならないことに顔を歪めている。それは直円の為に働くというだけではない、昏い喜びを己に齎した。]
(13) nico 2016/06/18(Sat) 17時半頃