─ 某刻 ─
[おにぎりやサンドイッチといった軽食が続いているが、そろそろガツンとしたタンパク質が欲しいところ。夜は曇った空も今朝は再び晴れ、梅雨明けの近さを感じる。塊のブロック肉でも仕入れて夏野菜のカレーでも作ろうか、それともさっぱりした素麺なんかも捨てがたい──。
業務用冷蔵冷凍庫の中身と相談しながら、そろそろかき氷も食べ頃だよなあなんて考える間に、昨日海でさんざんはしゃいだおりこうでない奴らは目覚めるだろうか。
そのうちの一人を見つけれると、ちょいちょいと手招きした。>>7]
あんた、『F』のベッド使ってた眼鏡くん知ってる?
彼から伝言を預かってるよ。
『本を読み終えたら、"あそこ"に戻してほしい。』
『"いつでも"構わない。』ってさ。
[昨日、請われるままに手帳に住所を記した時に言い忘れた、なんてことも言ってたっけな、なんて口にしながら指差す先にあるのはラウンジの本棚。]
(13) 2017/07/12(Wed) 22時頃