228 吸血鬼の宴


【人】 墓守 ヨーランダ


 …、  、


[風が前髪を揺らす。
甘い、生命の匂いに誘われる。
 誰かが私を誘っている、熱を孕んだ生者の声>>5]



[私の体はまだ、微かにも動かず見えるだろう。生きた者でないと知れるのは、呼吸していない冷たい体。
薄く開いた唇は乾いて、柔らかく綻ばせたまま。

そも、好戦的な性質は与えられていないもの。
無防備に横たわるだけに見える墓守が、「襲われる方が得意」と口にしたのは偽りならざる事実だけれど>>1:119]

(13) 2017/10/06(Fri) 00時頃

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