確かに驚いたけど、花見の席で教えてもらったのは良かったと思ってるぞ。そのお陰でお祝いできたんだからよ。
祝福するって意見はまるっと賛成だな!
[>>10へうんうんと同意の頷きを返したあと、夢見るような瞳で昨夜の花見を思い出す。
アカペラでウェディングソングを歌うレンと、合いの手を入れるキョウスケに対して、”おりゃ最近のナウい歌はよくわからねぇんだよな”などと言いながら、そこらへんで拾ってきた酒瓶と醤油の商標が入ったでかい空き缶とを即席の楽器に見立て、チャカポコチャカポコ伴奏をしたものだ。]
来月の引越しは急な話だし寂しいとは思うけど、できたてホヤホヤなアベックなら二人きりになりたいだろ。それ以外の理由は――まあ詮索するだけ野暮ってもんさ。
[勝手に自己完結した台詞を口にすると、一気に喋って疲れたとテーブルに突っ伏す。
昨夜花見が終わった直後、酒が入っているにも関わらず、これから仕事があるからと皆に手を振って、シェアハウスとは反対方向へ足を向けた男は、たった今帰宅したばかりだったため、見事に無精髭が伸びていた。]
(12) 2019/04/25(Thu) 13時頃