──扉の間──
[資料の間を何とか抜けて、元々皆が集められていた扉がズラリと並ぶ間へと向かう。
其処に向かったのは他でも無い。あの死体に刻まれていた文字列をもう一度確り確認する為だ。(>>1:#1)
眉を顰めながらではあったが、首無し男の背後へと周り─────よもや首を切られた男が今更動き出すとも思えなかったが、先のニックや自分の一件がある。恐る恐る様子を伺いながらそのシャツへと手を掛け背中を剥き出しにした。
改めて、其処に並べられた文字列を確認する。
─────推測ではあるが、この男が"最も罪深きもの"と示され"全ての罪をその命をもって贖罪した"のだとしたら。
他に居た誰かたちは、どうなった?
救われたと言うのだろうか]
(一体、だれがこんな事を─────。
全く、腹立たしい)
[その文字列を確りと頭に刻みなおしては、辺りをゆるりと見渡した。
そして順番にそれぞれの"罪"の扉を開いてみようとするが、何故だか自分では開けられないようだ。
開かれたままの"嫉妬"の扉。
そして自分自身が軟禁されていた"傲慢"の部屋は中を確認できたが…また、念の為に傲慢の扉をピタリと閉ざす]
(12) 2016/02/28(Sun) 17時頃