[ お言葉に甘えたまま、中間地点に留まる為の錨とさせてもらっていた相手>>6の触角が、衝撃と忍耐と落胆を示したように見えた。
視界の端に映った動きにびくりと肩を跳ねさせる。
コータ>>9の声を聞く限り、どうやらコーヒーが原因のようだ。去っていく背中を見送りながら、手元の黒に視線を向けた。]
こーひーは、 にがい。
ふかくて にがい か、すっぱくて にがい か、
あまくて にがい。
きを つけて。
……ほんとうに、 たすかっ た。
[ コータが淹れてくれたコーヒーが冷めない内にと、腕をやんわりとした強さで押させて貰う。
そうして背中のジェットパックを弱く起動させると、来た時と同じようにまっすぐ進んでいく。
まだ談話室に残っている者がいれば、皆に頭を下げた。]
いた。
[ 談話室入口上部から、硬質な物同士がぶつかる音が響く。
一度沈んで、それからはまっすぐ。自室へと戻って行った。]**
(11) 2020/08/25(Tue) 01時頃