―回想・集会場―
[横から掛けられた声に意識が浮上する。
離れたはずの集会場の景色に意図せず不思議そうな顔をしていたのか、近くに居た女性――仕入れでもお世話になっている魚屋のワンダおばさんが集会場の外で倒れていたのを周りの人達が運んでくれたのだと教えてくれた。
人の温かさに触れて僅かに表情を緩めた後、はっとして手元を見る。
メモと3通の手紙は変わらずに手の中にあり、そこで漸く安心したような息を吐いた。
家に送ろうかと話をされていたところに、慌てた様子の自警団員が転がるように扉から入ってくる]
「――シ、シーシャが襲われた!!!」
[建物内に響く声に、周りがどよめいた。同時に、冷や水を掛けられたように意識が覚醒する――手紙を届けなくては。
ふらつく足を動かしてどうにか長老へシーシャの手紙>>5:88を届ければ、そのまま力尽きたように意識を手放した**]
(10) 2013/09/13(Fri) 06時半頃