166 悪魔の揺りかご


【人】 許婚 ニコラス

― 時計の針を逆巻いて ―

[未だに蓄えた魔力を、どうすることも出来ぬ身だが
自分の中に滞留する魔力が、どのような動きを見せているのかは、感じ取れるようにはなっていた。

長らく共にあった一部が、少女へと流れこんでゆく>>3:79
同時に思い出すのは、楽しかった頃の、その断片。


ある時は森の湖畔で、足を浸し、涼みながら。
ある時は隠れ家で食事をし終えた後、微睡みを携えて。
ある時は頭からバケツを引っ被り、渋々水浴びをしつつ。

ある時は、招かれざる客がくる、その直前に]

(9) 2015/08/07(Fri) 02時頃

← ↓ ■ □

ツール

クリップボード

ピックアップ

>>【】