― サイモンの部屋(遺体搬出後・処刑説明前) ―
[傍までやってきた足音に顔を上げる。(>>8)]
あぁ、ラルフか、
どう、どうしたもんかな。ほんとうに……
人が……しんじまった。
[すっかり動転してしまっているのか、彼の顔を見ても少し上ずった声でそう口に出すだけ。
やってきた掃除夫に手伝いを頼むことも思い付かず、ラルフが何か書きつけたメモを受け取ってやっと――「助かった」そう思えて、すぐに頷きかけるが……]
あ、ああ。
いや、でも、お客に、こんな――
こんなの触らせるわけにゃあ……、
あぁ、そうだ……客じゃないんだったな。
[ラルフが宿屋に現れた時と同じようなことを言って、本当に手伝わせていいのかどうかを改めて訊いた。
ラルフが頷くなら、ルパートはすぐに洗剤と消毒液を取りに行き、掃除用具を自分も手にした。**]
(9) 2018/07/27(Fri) 12時頃