あ、はい、いらっしゃいませ。…こちらでよろしいですか?
[棚から、どれがいいのだろうと一瞬悩んだ後、一番数の出ているミネラルウォーターをてに取り、確認をとり、問題がなければレジを通した。
目の前の男性は大柄で、がっしりした体格だった。
彼ほど目立つ体格なら、一度見れば忘れはしないだろう。
彼がレティに投げかけた問いと同じことを、レティも内心彼に対して思う]
えぇ、多分…初めてお会いすると思います。
ここにはいってからは…大体ひと月…くらいかな?
[そろそろふた月、とカウントしてもよかったかもしれないが、とりあえずはそう答えておく]
(それにしても…大きいな…)
[それは、恐らく誰もが抱くであろう感想だったが、一つだけ違うとすれば]
……。
[ほんの一瞬だけ心拍が強まり、一呼吸だけ、微かに呼吸が深くなる。
特に顔色が変わるわけでも、目立った変化があるわけでもなかったが、ソレが自分の『秘密』に所以するものだと自覚している彼女は、僅かに自己嫌悪の念を抱きながらも、接客を続けた]
(9) 2012/07/16(Mon) 00時半頃