― コンソールルーム ―
(>>4)
ああまったく うチくしいね、ホント。
[モニターを見つめるヤンファの斜め前にプッと会話用ヴィジョンモニターが現れる。そこには彼女の眺めるOllovaにもまた似た、小動物の丸い目と歯が映しだされた。]
とはなかなか言えナいねぼくにはちょっと。故郷を思い出すからさホント。あれかいもしかしてぼくへの皮肉だったりするかい?ああいや、悪くとらないでくれよ君がそんなことは思ってないってわかってリから。冗談さ冗談、ただの冗談。
故郷を思い出すってのはホントだし、ぼくから見て気持ちのいい映像じゃないのは確かだけデね。
あ、君を責めてるわけでもないからね?仕事だ、仕事だから何の問題もネいさ。
[そのネズミに似た船員は早口にまくしたてた。ところどころ怪しい発音だったが、小動物にしては流暢だと言っていい。
本人は自室や実験室にいながらにして他の会話にこうやって口を挟むのは、彼、アシモフの趣味のようなものだった。]
(7) 2016/05/13(Fri) 08時頃