― 墓地 ―
[カイルと同じように、グレッグの穏やかな顔を眺めながらカイルの言葉を静かに聞く。]
……正解かどうかは二の次、なら、
お前はグレッグを殺した奴らと変わらねェよ。
グレッグを処刑先に選んだ奴らにとっての
もっともらしい犯人候補が、グレッグだったってだけだろう。
[口調は常と変わらず、語尾を伸ばしていない分少しきつい。けれど声音は責め立てるわけでもなく、淡々としたもの。どちらかというと、自責の色をおびていた。
自分自身、偉そうなことをいって、力があったって、結局何もできていない。守れていない。歯がゆさに、奥歯を噛み締めゆっくり立ち上がると、カイルの方へと向き直り]
カイル。
犯人候補を挙げるべき、じゃない。
犯人を捕まえるべき、なんじゃねェのか?
[その肩に手を置いて、彼が、男の双眸を苦手としていることは知らぬまま、間近で見据える。]
(5) 2013/09/11(Wed) 02時頃