92 帝都の夏、長い夜


【人】 落胤 明之進

― 裏路地 ―

[刃が女の身体を貫く、その直前。
女の手が肩へと触れ、しかし動きは止めずに刃は深々と柔らかい身体へと埋まる。]


 ―――――…つまらん女やね。


[仇敵とも言える狐との戦いはあっけなく終焉を迎える。
刺した刀を引き抜けば女は血飛沫を上げながらその場へと崩れ落ちた。

握る刀が穿く寸前の笑顔も言葉も何一つ胸を打つものではなく。
ただやるべき事をやった、それだけで。]

(4) 2013/08/13(Tue) 00時頃

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