[>>1:@95家業に本腰を入れているわけではない青年は、針山家の事情の全てを知るわけではない。
彼女の言うように、青年の家業も人の恨みとは無縁ではありえない。
その道を進む限り、少なからず恨みを買う事になるだろう。
―だからこそ、無暗に恨みを買うような行動を取る必要はないと考えていた。]
ご忠告、痛み入ります。
僕は家業を不要な存在とは思いませんし、その道に進むつもりでいます。
―僕だけで済ませてくれるのであれば、受けて立ちましょう。
自分が招いた事なのですから。
[そう言って、青年はにこりと微笑んでみせる。
万が一、自分以外に降りかかるような場合には……青年は笑んで語らない。]
[氷の薔薇の事に触れた後、針山の言葉から少し棘が少し取れれば、ほっとしたように小さく息をついただろうか。
―元々、青年は諍いは好まない性質だ。**]
(4) 2013/08/23(Fri) 14時頃