…………バカみたい。 まるで、あの頃の私と、何も……。[情けなさから、変に乾いた笑いが洩れた。 そのまま、私は扉に背を預ける形で、へたり込み、坐り込んだ。 茫然と眺める部屋の光景。 机の上、置きっぱなしにしていた鞄。母校に来るときに携えてきていたそれは既製品だが、持ち手の根元のところには試作品の飾りがついている。 それは、私が編んだ一羽の蝶のかたち**]
(4) 2017/01/31(Tue) 00時半頃