――病院 夕方――
[午後になっても肩の痛みは鎮まらず、念をとって病院に行くことにした。幸い骨に異常はなく軽い捻挫と診断されてほっと安堵の息を零して病院を出た。]
・・・何だか学校に帰るっていうのもおかしな感覚だな・・・
[実家の方が病院には近いのに私の向いてる方向は学校、日常ではない数日の出来事は、戦場に戻らなければいけない数日後のことまで考えてしまう。
残り時間も少ないこともひしひしと自覚しながら、歩く途中にちらりと見えた女性の姿。]
・・・愛梨???
[思いがけず出会った人物、高校のときの私はどれだけ彼女を傷つけただろうか。
どんなにアタックされても私は断り、無視し、それでも諦めない彼女に最後勉強の邪魔だから近づかないでと面と向かって切り捨てて彼女の思いから逃げた思い出。
今話しかけたなら彼女はどんな顔をするのだろう。
躊躇いはあったけれど逃げると言う選択肢はない。
そもそも次があるかどうかもわからないのだ。
後ろから足を早めて彼女に追いつこうとするけれど彼女は気づくだろうか。*]
(3) 2017/02/02(Thu) 00時半頃