[講堂へ向かう道すがら城前と肩を組んで歩く姿は、スクラムを組んでいる仲の良い友人にも見えれば、控えめな少年に絡んでいるチャラ男にも見えるかもしれない。
樹と新羅から少しだけ離れていくように、少し歩幅を早めていく。
…城前にとっては自然と歩みが早くなる訳だが、そこは気にしないことにした。
同じく講堂へと流れていく生徒達に紛れば、妙な二人は風景の中に溶け込む。]
ン?……今は、何?
[口調は優しく促しているものの、半ば尋問のようなものだ。
城前の躊躇う姿に、時間が空くほど訝しさは増していくのだけれど、ただ、今は…と言葉を濁す城前(>>2)は、小さな悲鳴を上げ、怯えているようにも見えて]
(…もしかして、これ、オレが虐めてるみたいじゃね?)
[そう考えなおすと、空いた手で頬を掻いて、チラリ。周囲へと視線を投げた。
こちらを気にしている者は殆ど居ない事を確認してから、ひょいと城前の顔を覗きこんで、城前にだけ聞こえるように何言かを口にした。**]
(3) 2014/10/17(Fri) 19時頃