―階段踊り場→三年教室―
あ…そ。
[きょとんとした顔が自分をのぞき込む。返すのはあまり感情の読み取れない無表情。
さっき、花望が行ってしまったときに見せた不貞腐れた顔、あっちに行ったら良かっただろう等と言うほどに意地悪ではないけれど。
多分、自分よりは彼の方が面白いだろうしついて行ったとしても追い払われはしなかっただろうに、とは口に出さず。
あの時とは裏腹の笑顔と、抱きつく仕草に小さくため息をつく。
さっきは振り払うタイミングを失ってそのままだったが、振り払うのも手間、と言うめんどくさがり]
…歩きづらいぞ。
[嫌がるわけでなく言いながら抱きつかれたまま階段を上るのは若干やりづらいと事実を述べるが、離れろと言うつもりはない。
教室へ向かう階段を登り切った所でまだ彼が抱きついているならそのまま廊下を歩いて、三年の教室へ入り]
(3) 2015/01/22(Thu) 09時半頃