―大ホール―
[目的地の大ホールに着くと、そこには慌ただしく使用人たちが動いていた。
運んでいる物を見ると、どうやら会食場の準備らしい]
……あれ?まさか俺だけ?
[招待客とおぼしき人物のいない会食場を指で差しながら、先導してきた使用人に話し掛けるがやっぱり返事はない。
まさか招待されたのは自分だけ?そんな馬鹿な]
……まあいいか。
使用人さん、俺喉が渇いたから何か飲む物もらえるかな。
酒でも水でも、どっちでもいいからさ。
[ただ単に自分が早くに着きすぎたらしい。
そう楽観的に捉えた…はため息を吐きながら先導していた使用人にそう頼んだ。
使用人は頭を下げて奥へ行き、暫くして1つのシャンパングラスが乗った盆を持ってきただろうか。
それを受け取った…は礼を言うと、端の方へ行って壁に凭れかかる。
使用人たちの準備が終われば、自分以外の招待客も来るかもしれない。
それまで邪魔にならぬよう、ここでのんびり*待つとしよう*]
(3) 2014/10/31(Fri) 21時頃